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[最終更新日]: 2025/01/15

フレンケル装置って
こんな矯正方法

フレンケル装置(Frankel Functional Regulator)とは、ドイツの矯正医・ロルフ・フレンケル博士により1966年に考案された機能的矯正装置です。「ファンクションレギュレーター」という名前で呼ばれることもあります。

この装置は矯正装置のアクチバトールから派生したもので、アクチバトールの樹脂部分をできる限りワイヤーで置換することによって常時使用できるようになっています。ワイヤーの骨格と樹脂製の小型口蓋床部から構成され、それぞれの患者に合わせてデザイン・作製されます。

このフレンケル装置の装着によって頬筋の圧力が下がり、歯列の発達を妨げることがなくなります。さらに、悪癖のひとつとして挙げられる低舌位(舌が下に下がっている状態)の改善にもつながっていきますので、歯列弓を広げることができ、正しい歯並びにつながることが期待できます。

目 次

改善が期待できる症状

フレンケル装置は、口まわりの筋肉が歯並びに過剰に作用することを防ぐとともに、歯並びの改善のために必要となる筋肉の働きを活発にする目的で用いられる装置です。出っ歯(上顎前突)や過蓋咬合、受け口(下顎前突)、開咬などのように、さまざまな症状に対して用いられています。構造や作用機序の違いから、フレンケル装置は5つのタイプに分類されています。

施術に適した年齢

混合歯列期とされている6歳〜12歳ころに特に適した装置、とされています。長時間の装着が必要となるので、しっかりと装着できていることを保護者などが確認することが必要になるケースもあります。

治療方法

装置を装着すると、口の外側からかかっている力(頬筋圧、口唇圧など)が抑制され、歯や歯槽骨には舌(内側)からの力がかかるようになり、顎が大きく成長しやすくなります。

長く装着するほど効果が期待できますので、基本的には、食事・歯磨きのタイミング以外は24時間装置を装着する形で治療を行います。ただし、場合によっては「就寝時のみ装着」のような形で治療を進めていくケースもあるようですので、装着時間については医師の指示に従ってください。

フレンケル装置を装着した後、はじめのうちは話がしづらく違和感がありますが、使用しているうちにだんだんと慣れてきます。また、装着している間は鼻呼吸を意識すること、着脱は必ず両手を使って行うなどの装着時の注意点があるので、医師の指示を守ってください。

治療期間

子どもの矯正治療の場合、歯並びや顎の状態によって治療期間が異なってきます。一般的に、装置を装着する期間は1〜2年が目安とされていますが、実際に必要になる装着期間は担当の医師に確認してください。

費用目安

歯科医院によって費用の差がありますが、フレンケル装置の費用目安は10万円程度となるようです。中にはより安価な費用設定となっている歯科医院もありますので、実際に治療を受ける場合にはあらかじめ費用を確認した上で治療をスタートすることが大切です。

リスク

最初は違和感や少し痛みを感じるケースもありますが、徐々に慣れてきます。ただし、1週間以上痛みが続く場合には調整が必要ですので、歯科医院に相談してください。

また取り外しが可能なので、治療を受けている子ども自身が勝手に外してしまわないように注意が必要です。さらに紛失しないよう、食事や歯磨きの際には外した装置は必ずケースに入れて保管するように習慣づけておくことが大切です。

フレンケル装置のメリット・デメリット

メリット

装置が取り外し可能で、歯磨きがしやすく口腔内を衛生的に保ちやすく、装置の洗浄もできます。装置の洗浄は2〜3日に1回が目安ですが、毎日洗浄しても差し支えありません。洗浄剤を使って洗浄することによって、より清潔を保てます。

装置を装着している時間が長いほど効果を得られる装置でもあるので、医師の指示に従いできるだけ装着する時間を長くするように心がけてください。

デメリット

上記の通り取り外しは可能ではあるものの、使用時間が短い場合には効果が現れないので、長時間の装着が必要です。勝手に装置を外してしまわないように注意しておきましょう。また、フレンケル装置は熱に弱いという面がありますので、洗浄する際に熱湯を使用しないこと、また熱いもののそばに置かないように注意してください。

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