

矯正方法は何をした?
「子供の歯列矯正を検討中だけど、矯正方法がたくさんあってどれが良いのかわからない…」という方のために、お子さんの子供矯正経験ありのママ1000人に実際の矯正方法をアンケート!気になる結果をくわしくレポートします。
アンケートの
結果は...
ワイヤーでの矯正が全体の54.9%!
行った治療方法

半数以上がワイヤー矯正を選択!目立ちにくい裏側矯正も人気。
子供矯正の方法にまつわる疑問を「10年以内にお子さんが子供矯正を受けたことのあるママ1000人」にアンケート。
『お子さんに選択した歯科矯正方法』について尋ねたところ、一番多かったのは「ワイヤー矯正」の54.9%と、半数以上の人がワイヤー矯正を選択していることがわかりました。
歯をしっかりと動かしてきれいな見た目に整えることができるだけでなく、正しい噛み合わせに矯正もできることから、ワイヤー矯正を選択する方が多いようです。
また、ワイヤー矯正でも歯の裏側に器具を取り付ける「裏側矯正」を選んだ方も10.5%。裏側矯正は、笑ったときやしゃべるとき、食べるときなどに目立ちづらく、思春期のお子さんでも人前で見た目を気にせず過ごせるメリットがあります。
マウスピースは、小さいお子さんでも比較的取り組みやすく、その手軽さから人気があります。大がかりな矯正が必要でない症状なら、夜寝るときだけマウスピースを装着して矯正する場合も。
お子さんの歯や口元の症状、年齢、発達などを考慮しながら、医師と相談するのが良いでしょう。
経験者ママたちの声

小学校1年生の子供が歯科矯正経験しました。
上顎は急速拡大装置を装着しました。固定式で取り外し不可です。指定された回数だけネジをまわしていくタイプでした。
下顎は床矯正(しょうきょうせい)で、毎週2回だけ、ネジをまわして拡大していくもの。こちらは取り外しが可能なので、繊維質のものを食す際は取り外しすることもありました。
親としては、矯正器具をつけることでお友達になにか言われたりしないかどうかが心配でした。本人は、器具を付けるのが痛そう、というのを心配しており、初回の固定時は号泣しましたが、しばらくすると慣れて生活していました。

娘は上の前歯が大きく生えてきていて強い捻転があり、反対咬合もあるので、8歳当時、かかりつけの小児専門歯科で矯正をすすめられました。
最初に診ていただいた矯正歯科では、検査の結果、永久歯を最低4本抜いて矯正しなければいけないと言われました。
まだ小さいのに永久歯を4本も抜かないといけないことに不安を感じ、セカンドオピニオンへ。次にかかった矯正歯科では、あごの筋肉をコントロールしていって抜かないで矯正する治療について説明していただき、8歳の今ならあごの筋肉をコントロールしやすいので、早い方が良いと言われ、こちらで治療することを決めました。
具体的な治療内容は、プレオルソを家で日に30分装着するのと、その2か月後くらいから前歯に金属の矯正装置を装着する方法でした。
金属の矯正装置(マルチブラケット)は、驚くほど目立たないし、最初の一日だけは少し痛い様子でしたが、すぐになれたようです。

うちの子は二人ともマウスピース矯正をしています。二人とも、毎日の習慣として自主的に自然とやっています。
マウスピースは、しゃべりにくいし、つけたまま飲んだり食べたりできないので、面倒くさがることもあったり、しないまま眠ってしまったりすることもあります。
マウスピース治療は抜いたりしないので、治療を嫌がったことはありません。
ただ、マウスピースは毎日家で装着することになっていますが、声掛けをしないとなかなかやらないことも…。
先日、同級生の友だちが泊まりに来ましたが、その子は、金属装置を付けている上に、就寝前にはヘッドギア式の装置を自分でつけていました。
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◆ワイヤーブラケット
…歯の1本1本に「ブラケット」と呼ばれる器具を装着し、それをつなげるようにワイヤーを通して固定して、少しずつ歯を動かしていく矯正法。
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◆裏側矯正
…舌側矯正(ぜっそくきょうせい)と呼ばれ、ワイヤーブラケットを歯の裏側に取り付ける矯正方法。治療中でも装置が目立ちづらく、見た目を気にせず過ごしやすい。
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◆マウスピース矯正
…歯に固定せず、取り外し可能なマウスピース型の装置を利用した矯正治療方法。目立たない、掃除が楽、ライフスタイルに合わせた矯正が叶う、などのメリットが。
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◆床矯正
…取り外せる「床(しょう)矯正装置」を使って顎や口の容積を拡げることで、ガタガタした歯並びを矯正する治療法。抜歯せずに矯正治療できる可能性を高くできる。
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◆ヘッドギア
…上顎の奥歯に固定した装置とワイヤーでできた装置をつなぎ、ワイヤー装置をヘッドキャップに取り付けることで、上顎の骨を後ろに引っ張る矯正方法。
症状だけでなく、子供の年齢や成長発達によっても最適な治療法は変わる
一口に歯列矯正といっても様々な矯正治療方法がありますが、お子さんの症状や適応年齢に合わせた治療法を選択することが重要です。
例えばワイヤーブラケット矯正は、矯正治療の中でもメジャーな方法。適応範囲が広く、大きく歯を動かす必要があるケースをはじめ、ほぼどんな症例にでも対応できます。食事や発音にも影響しないため、日常生活を普段通り過ごしやすい点も特徴です。
ただ、通常のワイヤーブラケット矯正は、歯の表側に器具を装着するため、多感な時期だと見た目が気になってしまうお子さんもいるかもしれません。
そこで近年人気になっているのが、歯の裏側に装置を取り付ける裏側矯正(舌側矯正)です。おしゃべりや食事をしていても友達に気づかれにくく、楽器の演奏もしやすく、スポーツ中に友達とぶつかったりボールなどが当たってもケガをしにくいメリットもあります。
マウスピース矯正は、痛みが少なく、また自分の好きなときに取り外せるメリットがあります。また、金属アレルギーでワイヤーの金具や金属の装置が装着できないお子さんにも向いています。
歯磨きが苦手な小さなお子さんでも、マウスピースなら簡単清掃ができるため、器具の隙間の磨き残しが原因で虫歯に…といったリスクも少なくなるでしょう。
ただ、骨格的な問題がある場合や、大きく歯を移動させないといけない場合など、マウスピース矯正では治療できない症例もあります。また、毎日決まった時間きちんと装着しないと効果が薄れるため、付け忘れたり装着時間が短いと、結果的に治療期間が大幅に伸びてしまうので注意が必要です。
歯並びがガタガタになってしまっていたり、八重歯があるお子さんの場合、顎の骨が小さいことが原因で歯が収まりきらず、歯並びがバラバラとなってしまっていることがあります。その場合は、医師から床矯正(しょうきょうせい)を進められるかもしれません。
床矯正とは、取り外し可能なプレート(拡大床)を利用してて上顎や下顎を拡げ、歯を並べるスペースを確保する治療法で、歯を抜かずにきれいな歯並びをつくる可能性を高められます。
ただしこの拡大床の調整は、お子さん自身や家族が行う必要があります。
ヘッドギアを装着することによる矯正治療は、主に成長期の出っ歯(骨格的な上顎前突)治療に選択されます。
1日12時間~17時間程度装着することで効果が期待できるため、お子さんが家にいる時間や寝ている間など、社会生活に影響が出さずに矯正を進めることができます。
ただし装置が外れて顔や目に当たると危険なので、ヘッドギアを使用している間はおとなしくしている必要があり、周囲の大人の注意も必要です。
このように、様々な矯正治療方法がありますが、お子さんの症状や適応年齢に合わせた治療法を医師としっかり相談し、またお子さんの性格や希望なども考慮して選択をしてくださいね。
経験者ママたちの声

小学校2年生ぐらいから初めて今現在中学3年ですが、治療中です。通われている方は高校生以上の方もいるように思います。 寝るときにはめるマウスピース型矯正なので、ワイヤーをするタイプのように見えなくてよかったとおもいます。

我が家の子供は、マウスピースを寝ている間と日中1時間ほどするだけで、出っ歯・すきっ歯が治ってきています。 日中は特にサボっていることも多いのですが、ずいぶん歯並びが良くなってきているので、簡単で割安な矯正治療で効果を感じられてきているのがありがたいです。

最初に行った床矯正では下の歯並びは良くなったのですが、上の装置をつけると日常生活に支障が出るくらい滑舌が悪くなり、続けることが出来なくなりました。結局、今の矯正歯科医院に移り、違う治療法で矯正を続けています。 途中で病院を変えることになったので、費用もかなりかかってしまいました。全部合わせると100万位かかっています…。
結論少しでも快適かつ効果的な治療にするために。
納得いくまで医師と相談を!
ママたちの声を読んでいると、お子さんの症状には適応していても、性格的に適応しない…といった「治療の合う・合わない」もあるようです。
例えば、わんぱくなお子さんの場合、装着している間は長時間おとなしく生活しなくてはいけないヘッドギア式の矯正治療は耐えられないかもしれませんし、うっかりしやすいタイプのお子さんの場合は、毎日自分で装着時間を管理しなくてはいけないマウスピース型矯正は向かないかもしれません。
ワイヤーブラケットによる治療はオーソドックスな矯正方法ですが、歯の表面に器具をつけることで、口元が気になり、人前で笑ったり話したりすることに精神的苦痛を感じてしまうお子さんもいるでしょう。
また、永久歯を抜くか、抜かずに矯正するかの治療方針や診断も、個々の医師によって異なるようです。
矯正治療は多くの場合、数年にわたり取り組む治療ですし、子供の一生にかかわるとても大切な治療でもあります。
どのような治療法を選ぶか医師ととことん話したり、セカンドオピニオンにも相談に行くなどして、納得のいく決定をしましょう。