子供矯正パーフェクトNAVI » 歯科医に聞く!子供矯正の不安&疑問徹底解消Q&A » 子供の永久歯が尖っている(ギザギザ)

[最終更新日]: 2025/02/27

子供の永久歯が生えてきた際に、歯の先端がギザギザしているのを見て驚く親御さんも少なくありません。 「永久歯の先端が尖っている!」「先がギザギザだけど、これって正常?」と不安に思うこともあるでしょう。

しかし、結論から言えば、永久歯が生えたばかりのときは、ほとんどの場合ギザギザしているため、特に心配する必要はありません。しかし、なかには治療が必要なケースもありますので、詳しく解説していきます。

子供の永久歯の先端が尖ってるのは正常?

前歯の先端がギザギザしているのを見て、不安に思う方もいるかもしれません。しかし、生えたばかりの永久歯は、一般的に先端が尖っているのが正常です。

このギザギザは「切縁結節(せつえんけっせつ)」と呼ばれ、歯が形成される過程で生じるものです。 歯は発育の過程で先端から石灰化が始まり、徐々に硬くなっていきます。

その部分を「発育葉」といい、切歯(前歯)は近心葉・中心葉・遠心葉と舌側歯頸葉の4つの発育葉があり、臼歯(奥歯)は5つの発育葉を持つものがあります。この、発育葉の名残がギザギザに見えるのです。特に子供の永久歯は下の前歯から生えてきてギザギザして見えることが一般的なため、心配する必要はありません。新しく生えてきた永久歯がギザギザであっても、年数が経つにつれて、食事による咀嚼によって上下の前歯は徐々にすり減り、尖った部分が平らになっていくからです。

永久歯の尖りが治らない時の症状とは?

永久歯が生えたての頃はギザギザしていても問題ありません。しかし、年数が経過しても改善されない場合には治療が必要なこともあります。

かみ合わせが悪い(不正咬合)

かみ合わせが悪いことを「不正咬合(ふせいこうごう)」と言います。この不正咬合により、食事中に前歯でしっかり噛めない場合、上下前の歯が適切に噛み合っていない可能性があります。 今の食べ物は柔らかいものが多く、硬いものや弾力のあるものを噛む機会が少ないため、ギザギザが残ってしまうことがあります。このように上下かみ合わせが悪いと、ギザギザが残るだけではなく、過蓋咬合(ディープバイト)や反対咬合(受け口)といった不正咬合になり、歯や歯茎に過剰な負荷がかかってしまうため、早めの治療が推奨されます。

歯ぎしりや食いしばり

歯ぎしりや食いしばりのクセがある場合にも、歯のギザギザが発生します。生えたてのころのギザギザは消失しますが、過剰な力が加わることで、歯ぎしりや食いしばりを引き起こし、歯が割れたり、削れたりすることがあります。その結果、歯がギザギザになってしまうのです。そのため、親御さんが注意して観察することが大切です。

治療法としては、歯を守るためのマウスピース装着や歯列矯正などがあります。

転倒等の衝撃

転倒などの衝撃で歯が欠けてしまい、歯がギザギザになることもあります。子どもの場合、元気に走り回る機会も多いので、転倒するリスクも高くなります。歯だけではなく、けがをすることもありますので、十分に注意してください。

中心結節の症状

中心結節とは、臼歯のツノのようなものが生える症状です。下顎の第一小臼歯や第二小臼歯が多いですが、上下全ての臼歯に発生する可能性があります。これがギザギザに見えることもあります。中心結節には、細い神経の管が通っていることが多く、折れると針の穴のような小さな穴が開き、そこから感染する可能性があります。 その結果、数年後に歯茎の腫れを伴う歯周炎を引き起こすことがあります。

永久歯のギザギザは一部を除いて心配無い

永久歯が生えたばかりのときは、歯の形成過程でできたギザギザが見られることがほとんどです。 これは異常ではなく、通常2~3年程度で自然に消えます。

しかし、一部では不正咬合などが原因となっている場合もあります。 そのようなケースでは、ブラッシングがうまくできず、口臭やむし歯、歯周病のリスクが高まることがあります。

ギザギザが気になる場合は、早めに歯科クリニックへ相談することをおすすめします。

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